近年のゴルフ会員権の価格動向と時代背景

新型コロナウイルスの影響で、ゴルフ業界も大きな打撃を受けました。2020年に緊急事態宣言が発令され、たくさんのゴルフコースが一時的に閉鎖されました。でもその後、ゴルフを楽しむ人たちが増えてきました。世界でも同じような傾向が見られます。

ゴルフは屋外でプレーできて、他の人と十分な距離を保てるスポーツだと再評価されたのです。「特定サービス産業動態統計調査」という調査によると、2019年には約930万人がゴルフを楽しんでいましたが、2020年は緊急事態宣言の影響で約891万人に減少しました。しかし、2021年には約1026万人まで大幅に増えました。つまり、約20年ぶりに利用者数が増えたのです。

ゴルフをやめていた人たちだけでなく、新しく始める人も増えています。そのため、ゴルフ会員権の価格も少しずつ上がってきています。中には、1年で価格が数倍になる会員権もあります。ただし、昔のような熱狂的な需要はありません。

その理由の一つは、過去にゴルフ会員権の価格が急落した経験を持つ人が多いからです。ゴルフ会員権にはリスクがあります。会員権証書には、ゴルフ場の開発のために預けたお金が書かれています。本来は一定期間経過後に返ってくるはずですが、バブル崩壊後に返金できなくなったゴルフ場もあり、一部では訴訟問題になっています。

そのため、ゴルフ会員権の投資価値や資産価値は昔と比べて下がっているところもあります。また、会員権の名義変更には費用もかかり、お金を現金化するのが難しい面もあるのです。今は、ビジターとしてゴルフを楽しめるコースも増えています。だから、ゴルフ会員権を持つことの価値やメリットは限られていると言えます。

ゴルフの人気は高まっているけれども、将来的に会員権が以前のような価値を保つかどうかはわからないと言えるでしょう。

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